新緑

フィンランドメソッドで、読解力や表現力、論理力、批判的思考力を伸ばすことができるか。

誰にでも、取り組めそうだ、ということで、下の二冊を購入しました。


     

これまで、フィンランドに対するイメージは、中学校の社会科で学習した「森と湖の国」とスキージャンプの強豪選手、サンタクロースくらいしかありませんでした。

近年、PISA(学習到達度調査)によって教育水準の高さが注目されていますので、遅ればせながら、学習してみようかと考えたわけです。もしかしたら、使えるかもしれないですし。

ところで、「遅ればせながら」って、使っていながら意味が分かりませんでした。調べてみましたら、「遅れ・馳せ・ながら」でした。「おくれて・かけつける(する)こと・ではあるが」です。
なるほど。
こういう学習姿勢は、「なんとか力」というのにあてはまるのでしょうか?



さて、今日は、図解 フィンランド・メソッド入門です。

著者の「北欧文化教育総合研究所所長 フィンランド・メソッド普及会会長」という肩書きが、この本が本物であることを表しているのですが、「外交官から国語の先生になった」という経歴をみても、その本気さが伺われます。

本書は、フィンランドの国語教科書で採用されている方法や、教育現場で用いられている手法を参考にして、グローバル・コミュニケーション力の段階的な基礎訓練法を紹介します。



STEP01から05まで、「発想力」「論理力」「表現力」「批判的思考力」「コミュニケーション力」として、フィンランドの小学校で取り入れられている練習法を紹介しています。

01発想力
「カルタ」が紹介されていました。英語で言えばマインドマップだそうです。マインドマップというよりも、ウェビングなどという言葉を使った方が近い気がします。これだけ読んでも進め方はわかりませんから、「ザ・マインドマップ」などを参考にすると良いと思いました。
面白いと思ったのは、すすめる際に、5W1Hを用いて、発想を広げていくところです。

02論理力
論理力というほど難しそうなことではなく、「意見」を言うときに、必ず「理由」を説明するということのようです。
グローバルコミュニケーションを想定した場合、日本人同士の話のように説明しなくても分かるということは少ないので、いちいち説明しないと分かりあえないという状況を想定しています。

「なぜなら」「それに」「また」と、問答形式で理由を挙げていく練習が挙げられていました。この辺は、先日読んだ、「論理的に考える力を引き出す―親子でできるコミュニケーション・スキルのトレーニング」と共通しているものを感じました。ただ、あとからあとから、「それだけかな?」と聞かれたのでは、問いつめられているような気持ちになるように思います。

03表現力
「発想力と論理力によって練り上げられた『自分の言いたいこと』を、相手に分かりやすく提示する技術」が表現力だそうです。
フォーマットに従って書く、ということが徹底されているようでした。型を身につければ、その後は自分の言いたいことを効果的に提示できるようになるからだそうです。

また「カルタ」を使い、5W1H+「それからどうなった」に従って物語を創作する方法が挙げられていました。原因と結果を意識しているということが分かりました。
パラグラフ・ライティングもコラムで紹介されていましたが、こちらを紹介するべきなのではないかと、思いました。

04批判的思考
4,5人のグループで作文を書くという練習が挙げられていました。グループ内で話し合った結果を一人が作文し、「いいところ」「悪いところ」を指摘しながらよりよい文章にしていく、というものです。

グローバル・コミュニケーションでは、常に「本当にそうかな?」と振り返り見ることが必要だそうです。フィンランドの教育では、発想や論理や表現を「本当にそうかな?」と見直す手段が、メソッドとして体系化されており、そのメソッドによって養成される能力を「批判的思考」というそうです。

05コミュニケーション力

何をするにも、議論をしてから行動し、議論をしながら行動する。班活動の基本は「議論」。そして議論には生徒たちが決めたルールがある。
 他人の発言の内容はもちろん、発言そのものも最大限に尊重する。
 議論が台無しになるようなことを言わない。
 意見というのは、その根拠との関連において評価すべき
 相手の目を見ながら話す。相手の目を見ながら話を聞く。

意見の異なる相手のとコミュニケーションをはかる場合、自分の意見を理論構成する前に、相手の意見を理論構成してみる。
先に本心とは異なる意見を理論構成し、それを意識しながら本心どおりの意見を理論構成できるようになれば、まさに「相手の立場になって考える」ことが身についたことになる。

相手の意見を真正面から否定するようなことは言ってはいけない。
「意見そのもの」ではなく「意見の理由」に対する反論を考える。
反論の例として
相手の意見→意見の理由を問う→意見の理由→反論
という流れが紹介されています。




まず型。型を指導して、それができるようにする。そうすることで、その後の個人の発想や表現が豊かになっていくのだと思いました。

フィンランドメソッドの学習初めてとして、活用するのがよいと思われます。




テーマ: 読書メモ -  ジャンル: 本・雑誌
by あいありがとう  at 05:04 |  読書 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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